Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
「な、な、なんでございますか。てまえは、何も」
「しらばッくれるな。密夫の如海坊主が、巧雲の寝間にもぐり込んでいるだろうと、訊いているんだ」
「へ、へい……。よくは存じませんが、その」
「まあいい。着物を脱げ。頭陀袋も、木魚もそこへ置け。裸になれ、裸に」
頭陀はふるえ上がった。いわるるままに、章魚のような物が出来上がり、ガクガク歯の根をならして地に坐りこむ。石秀はすぐ自身の衣類を彼のと着替えて、
「てめえはちょっと眠っていろ」
と、喉の辺を、ひとつ締めた。頭陀はかんたんに目を白くして仮死してしまう。それを肉屋の裏口へ抛りこんで、彼自身頭陀その者になりすまし、奥の屋敷の塀に添って、裏門の辺をうろつきながら……普度衆生……救苦救難……諸仏菩薩……ポクポク、ポクポク、木魚をたたきぬいていた。
薊州流行歌のこと。次いで淫婦の
白裸、翠屏山を紅葉にすること
「お。頭陀の木魚が聞える。もう夜明け近いのか」
前夜からの濡れ事に、ぐっすり寝込んでいた裴如海は、あわてて法衣を着込み、長頭巾をかぶり出した。
白粉の痕もないほど、巧雲も性を失った姿で寝入っていたが、後朝ともなれば、まだ飽かない痴語も出て、男の胸へ纒いつく。