Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しょくぶついちにちいちだい
植物一日一題
牧野 富太郎
Lesen Sie 植物一日一題 (しょくぶついちにちいちだい) von 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.011 Zeichen · 312 Bildschirme
バショウは元来暖地の産であるから寒い地方には育たないが、日本中部以南の各地には、別に何んの経済的価値もないが、ただ庭園の装飾用として植えてある。大きな花穂を象の花のように垂れてよく花が咲き、花後に子房(下位子房である)が花時よりは太く増大して緑色を呈し、著しい姿で多数相ならび、永く花穂の花軸上に遺っているのを常に見かける。総体 Musa 属すなわちバショウ属の諸種は、花に大量の蜜液が用意せられ、鳥媒花であることを示しているが、元来バショウは我が土産でないから、したがって我が日本に適当な媒鳥がいなく、それで子房が滅多に孕まず結実するにいたるものが少ないのであろう。けれども中には珍らしく結実して、発芽力のある扁平黒色の種子を宿しているものもある。私はかつてこれを伊予と安房の地で見た。この種子を蔵している果実は終りまで緑色で往々多少は微黄色を呈しているが、しかしその外皮内にバナナ様の肉は出来ない。私の『牧野植物学全集』第六巻(昭和十一年発行)へはその結実せる状と種子を有せる果実とその稚苗との写真を口絵として出しておいた。
バショウの高く直立せる円柱状の茎はじつは本当の茎ではなくいわゆる偽茎であって、それは長い葉鞘が重なって出来たものである。