Japanische Klassiker mit Furigana
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しょくぶついちにちいちだい
植物一日一題
牧野 富太郎
Lesen Sie 植物一日一題 (しょくぶついちにちいちだい) von 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.011 Zeichen · 312 Bildschirme
地質時代の昔の日本がまだアジア大陸に地続きになっていた時分にこの八重咲品のみが日本へ拡がっていて、その後中国と日本との間へ海が出来た後ち今にいたるまでこの八重咲品のみが日本の土地へ遺され、親子生き別れをしたものだ。中国の『救荒本草』という書物にこの八重咲品の図が載っている。
萱草を食用にすることは、日本よりも中国の方が盛んであるようだ。中国の本に「今人多ク採リ二其嫩苗及花※(「足へん+付」、第3水準1-92-35)ヲ一作シレ※ト食フ」と出て、また「人家園圃ニ多ク種ユ」とも書いてある。また「花、葉芽倶ニ嘉蔬ナリ」ともある。また中国では「京師ノ人食フ二其土中ノ嫩芽ヲ一名ク二扁穿ト一」と述べてあるが、これはすなわち冬中に採る極めて初期の小さい嫩芽である。いつであったか数年前、東京の料理屋でこれを食膳に出したと聞いたことがあったがどこから仕入れたものか。これは通人の口に味う趣味的の珍らしい食品であって、多分少々舌に甘味を感ずるのであろう。おそらく扁穿とは扁き芽が土を穿って出るとの意味ではないかと思う。
憂さを忘れるなら何にもワスレグサに限ったことはなく、綺麗な花なら何んでもよい筈だが、中国でたまたま草が乏しい場所であったのか、この大きな萱草の花を撰んで打ち眺めたものであろう。