Japanische Klassiker mit Furigana
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しょくぶつき
植物記
牧野 富太郎
Lesen Sie 植物記 (しょくぶつき) von 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 165.848 Zeichen · 327 Bildschirme
虫との交渉
元来それがこの様な仕組みに成っている事については、このスミレの花に取ってどうしても見逃せない意義のある所であってその理由は下に述べる。
花の中心には上の雄蕊に取り囲まれて緑色をした一の子房がある。この子房の上には一の花柱が立っていてその花柱の端が広く成っていわゆる柱頭を成している。この柱頭は少しく粘ば粘ばしている。そして子房の中には沢山な卵子があってそれが後に種子に成る。
前に書いた雄蕊の附属物なる二本の脚は、既に上に述べた様にそれが何時も彼の花の後ろに突き出ている距の中へ突き込んでいる。ナゼこの花の中がこの様な仕組みに成っているかというと、これはこの花に於ての雌雄の結婚に好結果あらしめんための手段なのである。すなわち雄蕊から出る花粉を雌蕊の柱頭へ着けてやらんとの希望の現われである。
虫との交渉
元来から言えばスミレ類の花は先天的には虫媒花であったのである。すなわち昆虫が媒介してくれる花なのであった。それゆえその花の組み立てが総て虫媒花向きに出来ている。
まず第一にその花が横向いて咲いているのに注意を払って見る。それは横あいから虫が飛んで来て花に入るのに具合が好い。