Japanische Klassiker mit Furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme
た。そうするとあれは帷の向うに瞬いている星を瞶めて、にこにこと嬉しそうに聞きながらやがてスヤスヤと眠りに就いていたのです。あれを寝かし付けてから私はまた政務室へ戻ってきて仕事を見る……と、こういうことがよくありましたのですが、あれはそれをまだ覚えておりましたのでしょう。その話をして欲しいと、こう申しますのです。何を莫迦なことを言い出す! こんな大きな姿をしてと私が笑い出しますと、さすがにあれも笑いましたが、でもお父様、私もう一度あの時のお話をお聞きしたいのですもの、と、こう申しますので私は……」
惻々として悲しみが胸に溢れてくると見えて、老エフィゲニウスはしばらくは言葉を継ぐこともできませんでした。
「こんなことを申し上げますと皆様は何を莫迦なことばかり、この文化の低い国の老人が言い出すとお笑いになるかも知れませんが……確かに文化も低く文明も遅れておりましてお恥ずかしい次第です。しかしこれは文化の低く文明が遅れているからなぞという問題ではありませんのです。死が間近に迫っている際に、もはや娘は私と嘆いたり悲しんだりすることなく、穏やかな気持のうちに子供のようになごやかに私の胸に抱かれながら、平和な眠りに就きたかったのでしょうと思います。