Japanische Klassiker mit Furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme
一〇 エリザヴェート姉上へ
しかもわかったのはそればかりではなかった。艦に残留せしめておいた兵員たちを引き具して、ウェスネル・アントン少尉が兼ねて付近の状況、地勢等を偵察中であったが、その帰来しての話によれば、ここから山二つばかりを越えた向うには、この都会よりももう少し狭少な都会が今一つあり、その都会の西方より北方へかけては広袤千里の大沃野となって、そこには夥しい牛や羊が放牧せられ、小麦も耕作せられ、言葉が通ぜぬからハッキリとはわからぬが、どうしてどうして我々の考えているようなそんな生易しい陸地ではないらしいということであった。
「それにだいいち君! 地下資源の豊富な陸地らしいな。その都会の家には金や宝石なぞを扉に嵌め込んだ家がいっぱいあるぜ君!」
と、この友達は瞳を輝かせたのであった。
一〇 エリザヴェート姉上へ
「おや! おかしいですね、先生!」
と、西班牙語に訳しつつ朗読していたソオリヤ君が、訝しげに顔を擡げた。
「この記録は、ここでポツンと切れていますが」
いつかペンの手を止めて、感に堪えたように聞き入っていた記者諸君一同、ここで拱いていた腕を解いたり、重ねていた脚を降ろしたりして、初めて夢から醒めたようにザワめき出した。