Japanische Klassiker mit Furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme
ヨアンネス少年
なんでもその時分、局の刑事部長も、お前と同じようなことを、言うとったようだ。しかし、殿下と瓜二つの人間がなぞとお前はいうが、殿下の御臨席になっていられる同じ部屋へ――いいかね、いくら舞踏室が広くても、別の部屋ではないのだよ。その殿下のいられる同じ部屋の中へ、同じ軍服の偽者が現れてそういう早業ができるとお前には、考えられるのかね? 人間の頭に想像もつかんことじゃないか」
その人間の頭に想像もつかぬ所に、犯罪は起りますのよ、小父様! ということはわかっていたが、父の親友の小父様に、まさかそんな口も叩けぬから、アイネス嬢は黙っていた。
その検事のハルトアン小父様から聞いた、ビョルゲ邸事件の顛末が、車を走らせている嬢の脳裏に、今ゆくりなくも泛び上ってきたのであった。
ヨアンネス少年
はたして事件は、初めから非常な困難を見せてきた。調べれば調べるほど、いよいよ混沌として、手懸りが掴めぬ。厳密な検査を施してみたが、頸飾りの偽物からは何の異なった指紋も現れぬ。もちろん、例の隠し金庫の扉からも、指紋なぞは何ら検出されなかった。
とすると、当夜の召使たちの証言というものが、事件に重要な鍵を握ってくる。