Japanische Klassiker mit Furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme
どうかお騒ぎにはならないで! あれたちの眠りを醒まさせないで下さいまし。私はお父様と二人っきりでこうしてお話していれば、もうこれで何の思い残すところもございません。お父様、私の眠ります時までにまだ時間はございます。その時のくるまで、どうぞ、このままで……このままで私を抱いていて下さいましと、娘は堅く私の手を握って放さないのです。そうか! あの方が亡くなってから、いつか一度はこういう日がくるのではないかと、私も胸を痛めていたのだが、到頭その日がきたのかと私は長嘆息しました。やがて一時か二時の後には、たとえそれが娘の言うように、仮の別れであろうとも、この最愛の娘に別れねばならぬのかと思いますと、今更ながら年甲斐もなく狼狽せずにはいられなかったのです。この老いたる年をして最愛のものを失って、これからは何を力に生きてゆけるだろうかと思うと、まことに身勝手のようですけれどもう一度翻意してもらえるものならばすぐにでも侍女たちを呼び起して、医者のプラチウスでもリカルトスでも、この国のありとあらゆる名医たちを呼んで手当てを加えてもらおうかと考えずにはいられなかったのです。