Japanische Klassiker mit Furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme
この文章の中の一句〈その上に紅鶴らしきものを形取った木組が打ち棄てられてあり、その傍には彩色を施した櫂らしきものの何本かが投げ棄てられてあった〉すなわちこれもまた、紛う方なき古羅馬風習の一つなのであります。
思うにこれは、遊覧船の一種の残骸だったでありましょう。往時羅馬においては遊覧船は概ね鳥の形に造り、殊に紅鶴の恰好が非常に多く、櫂はことごとく彩色せられていたらしいことは、当時の著明なる哲学者であり史家であるルカン・セネカ等の著書及び叙事詩人ヴェルギリウス等の詩にも、盛んに見えているところであります。
進んで、同じ六章の末節すなわちこの一隊がさらに初めて入江を俯瞰す山の頂上へ登ってきて、その辺の右側左側に佇んでいる石造りの家々を見たという条がありましょう。文章を引用してみますと〈我々は初めてそれらの家々を眼にした時の驚きを、今でもなお、まざまざと瞼に思い浮べることができるのであったが、いずれは樵夫か猟師たちの陋くるしい小舎であろうと考えていた我々の想像は根底から覆されて、今、これらの家の前に佇んでは、ほとほと我々自身の眼を疑わずにはいられなかったのであった。