Japanische Klassiker mit Furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme
私には、そういう方面のことはよくわからぬが」
博士は淡々としてごく無造作に話しているのであったが、聞いている一同は今度ばかりはへたばることも忘れて博士の顔を瞶めていた。
「しかし、そういうことは私にはよくわからないから、お役人が出張して来られたら、よくお役人とも御相談になってみられたらいいでしょう。もしその中尉の姉が現存していないということになれば、あるいはこの村のものになるかも知れませんから」
眼を円くして聞いている一同の様子を、博士は面白そうに眺めていたが、
「皆さんは大分この金貨に御執心のようだが」と、もう一度笑止そうに口許を綻ばせた。
「もちろん金貨の値打ちも大したものでしょう。しかしそんなものは高々何十万か何百万ペソ、……まあそんなところでしょう。が、ほんとうの値打ちというものはむしろ、皆さんが洟も引っかけずにいられるそこにある函や、鋸屑のような詰物、絵やこの巻物なぞの方にあるのですよ」
「と仰有いますると……?」
「それらのものは何千万ペソと言っていいか何億ペソと言ってよろしいやら、到底金で換算することも何もできぬ莫大な価値を持っているのです。