Japanische Klassiker mit Furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme
わしもステーンセン伯爵だ。今更になって、その女のような見苦しい騒ぎはせぬ」
「では、伯爵、お身体を改めさせていただきます」
二人ばかりの探偵が寄り添って、もうどうすることもできぬ。突っ立ったまま腕を水平に洋袴ポケット上衣、伯爵は身体を探らせている。別に兇器を帯びている気配もない。
「見下げ果てた、意気地なし! 大きなことばかり言って、なんだい、その態は! 男の面汚し! 片棒担いでくれ、栄耀栄華は思いのままだ、俺は国王陛下の弟だ、と年中大口叩いてたのは、どこの誰だい! 女蕩しのカタリ犬め! よくもよくも、人を騙しやがって!」
「ほざくな!」
と、また大喝が飛んだ。
「貴様らに、男の気持はわからんのだ! なんだ、自分が間抜けでドジを踏んで、人の計画まで滅茶苦茶にしおったくせに」
と再び伯爵の眼が燃えた。
「よろしい、盗品も全部揃っている。そのバカ女のために、逃亡の計画も何も、滅茶苦茶にされた世界一の大バカ男が、ここにいる。しかしその大バカは、この期に及んで悪びれた真似はせんのだ。一切合財諸君の展観に、供しよう。が、その前に」
と再び伯爵は、憎々しげに夫人へ眼を向けた。