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Japanische Klassiker mit Furigana

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ウニデスちょうりゅうのかなた

橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇

橘 外男

Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme

Aozora Bunko

冷酷とも残忍とも、言わん方ない蛇のように冷たい眼であった。

「まずその女を、曳いたらよろしかろう。眼障りだ! その騒々しい女を、曳く所へ曳きたまえ、ゴンザレツ、そこの扉をあけえ!」

ウヌ、畜生畜生! と歯軋りして猛りたっている夫人と、税関吏とが二、三人の探偵によって、外へ曳き出される。その辺にマゴマゴしていた南米からでも来たらしい黒白混血のゴンザレツによって、引きあけられた扉の向うには、ここよりもっと広い部屋があって、中央の大卓を五、六脚の安楽椅子が囲んでいる。なるほど、もし一同の到着がもう一足遅れたら、そのいうとおり伯爵は逃亡し終わせたかも知れぬ。大卓の上には大きな旅行鞄が二つ、側には膝掛けまでも添えられてある。

「諸君、見たまえ!」

伯爵が鍵をあけて、手早く着換えや下着類を取り除いた下には、綿に包んで燦然たるダイヤ、青玉、紅宝石、蛋白石、黄玉、土耳古石、柘榴石、緑玉……宝石の山! 金も白金も眼眩めかしく一杯に詰まっている。

「慌てずに、まア、掛けたまえ! 諸君の手数を省いて、どこから出たかを説明しよう。それに少し言いたいこともある。ゴンザレツ! 三鞭を、持って来い。