Japanische Klassiker mit Furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme
が、それは現在の兄の予が、弟のそなたに繩打って引き渡すようなものではないか。予にそういうことが、どうしてできよう!
席にあることが、さながら針の蓆に坐するがごとく、その夜逃ぐるがごとき気持でビョルゲ家より帰って来たことを、今なお予は忘るることができぬ。世界広しといえども、どこの国に針の蓆の主席に就いている王弟があろう。しかも、今日予が知るところでは、そなたはドラーゲ公爵家に対しては、より一層奸悪なる計画を廻らし、予の扮装をもって予と称して白昼公然と同邸を訪問し、予がそなたの妻女と認むる能わず、再三離婚せよと忠告しつつある婦人を、予の侍女なりと称して帯同の上、ビョルゲ邸に優る今日の大悪を重ねているではないか! もはや予に、そなたに対して述ぶべき言葉はない。
また千言万言予の苦しみを述べたからとて、到底そなたの耳には入らぬであろう。ただ女々しい兄の繰り言と、嘲り笑うくらいが関の山であろう。予もまたそんな泣き言は、繰り返したくない。
ペーデルよ、今日は父上陛下の御命日である。七年前の本日、父上陛下はお亡くなり遊ばされた。この機会にもう一度、そなたに父上陛下御崩御の時を、思い出してもらう必要がある。