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Japanische Klassiker mit Furigana

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ウニデスちょうりゅうのかなた

橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇

橘 外男

Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme

Aozora Bunko

すでに御命、今日明日とも知らず、当時皇太子殿下でいらせられた兄君陛下も御帰還遊ばされ、侍医らも控えの間に退いた時、特に人払いして予とそなたとを、枕許へお呼びになった。覚えているであろう、そなたを左手に予を右手に、そして力ない御手で、予の手をお握りになって、懇々そなたの行末をお頼みになった。

よも、忘れていないであろう。御父上は、病み衰えた眼に、涙を浮かべていられたではないか。

「わしは老い朽ちた身体……死んでゆくのは厭わぬが、ただペーデルのことだけが、心残りでならぬ。早く死んだこれの母親を考えると、どうかしてこれだけは、明るい道を歩ませたいと思うたが、わしの一生はついにそれをしてやることができなかった。亡くなった侍従長、ルドヴィ・ステーンセンに頼んで、ペーテルをルドヴィの実子にしてもらったのも、今考えればわしの怯懦な性質のいたすところ、わしは自分の過ちのペーデルを日陰者にして、ただ世間へ洩れるのを、恐れていたようなものであった。しみじみこの点を、ペーデルに申し訳なく思う。ペーデルを、不愍に思う。

ヘンデルは、やがて国政を執る身、あれにこんな暗い話は聞かせたくない。