Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme
二
「有難う」と少年は上眼遣いにまじまじと考えていたが、「オーライ! 連れてって下さい!」と気さくに立ち上った。がまたもや驚いたことには、私と少年とが外へ出ようとした時には、カ氏も他の印度人たちもぞろぞろと随いて来て出口に佇立しながら、右手で胸を抑えた直立不動の姿勢で第一公式の礼をした。吃驚して一瞬私は嘲弄されたような気になって眼を瞠ったが、恩人の子供だといったカ氏の言葉を思い出して、いくら恩人の子供にしたところでこうまで莫迦莫迦しい時代離れのした取扱いをする必要がなぜあるのだろうかと、この亡国連中の礼儀の仰山なのにはほとほと腹を抱える思いがした。そしてそう思いながら、今後を追って来た一人に何か言い付けている少年の後ろ姿を眺めていると、こんな美しい子供が住んでいる印度という国について、何の興味をも持っていなかった私自身の心をそこに振り返るような気持がして、凝乎と佇んでいたのであった。
二
今も言ったとおりそれまで私は、印度なぞという国に対しては何の興味もなく別に知りたいという欲望もないのであったが、それがヴァローダ商会に出はいりしてカパディア氏らとたびたび話をしているうちに、知らず識らずに印度の知識を注入されて、この頃では一通りさまざまなことを弁えてきたのであった。