Japanische Klassiker mit Furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme
「いずれにせよ一度殿下にお眼にかからぬ限りそういう御返事だけでは家へ引き取れない」と押し返すと、「それなら勝手にそこで何時間でも待っていたらよかろう」という棄て台詞で書記官はそのまま奥へ姿を消してしまった。が破れんばかりに戸を叩いて、玄関に腰を降ろしているシャアの前に再度書記官が姿を現した時には怒気満々の態で「この狂人!」といきなり呶鳴り付けてきた。「貴様はここをどこだと心得てそんな真似をしているのだ! 大使館構内でいつまでも妙な真似を続けていると貴様のためにならないぞ!」と足蹴にせんばかりの態度であった。
「場所が大使館構内でさえなければあんな書記官の一人や二人くらい叩きなぐってでも埒口はあけてしまうのですが、残念ながら英国人に蛆虫同然の私たち印度人の分際ではどうすることもできなかったのです」とシャアは黒鉄のような腕を撫しながら無念そうに身を震わせた。そしてそれから三日間つい昨日まで、シャアとジャヴェリとは今に太子がお戻りになるか今に大使館から知らせが来ようかと首を長くして待っていたのであったが、ついに今日まで何の音沙汰もないのであった。もちろん大使館が何故に太子を抑留しているかは、シャアにもジャヴェリにも大体の察しは付いていた。