Japanische Klassiker mit Furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme
すなわちここで落命すればそれでも一向差し支えはなかったし、もし死なないとすれば、我々の計算ではこの速さで流されていれば約一週間くらいもすれば南米突端ホーン岬あたりを迂回してしまうであろう――と、こう思っていたのであったが、これは大変な間違いであることに気が付いた。というのはこの潮流は決して一定の速度では流れていないことがわかってきたからであった。捲き込まれてから約二百八十海里くらいというものは奔馬のごとく一気に押し流されてしまったが、その先になると速度が非常に緩やかにほとんど流れていないのかと思うほどに澱んでいるところがあり、そこを過ぎるとまたぞろ急湍の速さとなる。まったく不思議極まる潮流なのであった。
艦長代理を務めていた航海長ルドウィッヒ大尉の考えによれば、この辺の海底はおそらく第三期第四期成層岩から成り立っている世界最深の大峡谷を成しているのではなかろうかというのであった。したがってその峡谷の急に狭まっているところでは、潮流が眼眩しいばかりの速さとなり、峡谷の広闊なところでは、非常に緩やかに、ほとんど澱んだようになってしまうのではあるまいか? とこういう意見なのであった。