Japanische Klassiker mit Furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme
村の貧しき少年ラウラ・セラやルシア・モラトたち四、五人連れはいつものように、この辺でヴィザと呼んでいる天草の一種を採集するために籠を背負って海岸を歩いていた。
一杯のヴィザを背負って、近くのエステポナの丘陵にできた州立の蛇毒研究所へ持って行けば、細菌培養基用の寒天を作るために、六ペソの高価で買い上げてくれるからであった。しがもヴィザを採るためには、あながち冷たい水の中へ潜る必要はない。遠くホーン岬を迂回して北上してくるウニデス潮流の支流が絶えず岸を洗っているこの辺では、ただ人よりも朝早く海岸へ出て来れば、浜辺にはヴィザが一杯打ち揚げられているのであった。屈んでは拾い拾っては屈みして、少年たちは余念もなく背の籠にヴィザを満たしていたが、ちょうどその時子供たちの眼を惹いた物があった。少年たちの屈み込んだ場所から二、三百碼ばかり沖合いの海中に、木函らしい物が一つ波の長濤に乗って泛んでいるのであった。打ち見たところ、この辺で投げ棄てられた空箱でもないらしい。永い間海中に浸っていたものとみえて、周囲には真青に海藻が付着して、しかも今ザブリと横波に反転してこちらに背を見せたところでは、海藻どころか! ビッシリ一杯、貝殻までもくっ付いている様子であった。