Japanische Klassiker mit Furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.361 Zeichen · 483 Bildschirme
を唄い出すのもあれば、それに合わせて、いかなる難航中といえども片時も放したことのないハーモニカを取り出して、吹奏するものがあり、中には無邪気に足踏み鳴らして踊り出すものがあり、それを初めて声に出して笑いつつ、いかに面白そうに不思議そうに、群集は彼らを囲んで眺めていたことであろうか。言葉はわからぬながら、意思は通ぜぬながらに、彼らと我々の感情はいよいよ打ち溶けてくるように思われた。
白髯の長老や周囲の主だったらしい人々は、さっきから円陣を作って何事か議していたが、相談も纏まったのか、その頃に我々の前には金銀や宝石を鏤めて眼も絢に飾った燦爛たる轎が現れてきたのであった。二つ……三つ……五つ……八つ……九つと、数限りもなく現れてくるのであった。いずれも真っ黒な屈強な土人が――これこそほんとうの黒奴であったが、黙々として、片側に四人ずつ、八人で一つの轎を担いでいるのであった。そして、さあお乗りなさいと言わんばかりに、またもや長老や人々は、我々の廻りを取り繞いてくるのであった。轎を指さしてしきりに何か話し掛けてくる。
「どうする、航海長! 乗るのかね?」
「どうも乗れと言ってるらしい。