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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶそうせるしがい

武装せる市街

黒島 伝治

Lesen Sie 武装せる市街 (ぶそうせるしがい) von 黒島 伝治 (くろしまでんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.959 Zeichen · 234 Bildschirme

Aozora Bunko

ほしいものは、どんどん遠慮なしにかっぱらって行く方が、はるかに、面倒くさくなくて愉快じゃないか。」

中津の仲間の赫富貴は、濁った眼を細めながら、賛成するように頷いた。

「やっぱし、君等は、馬賊の習慣から、ぬけきれねえんだ。」

中津は笑った。

「そんなこというのは、理屈ッぽいあの娘の兄と君だけくらいなもんだよ。この広い支那じゅうで。」

「いいや。俺れゃ真面目に云ってるんだ。君のために。」

「真面目もへったくれも有ッたもんかい!……気に入りゃ、かっぱらって嬶にするし、いやになりゃポイポイ売ッとばすんだ。世話がなくって、どれだけ気しょくがいいか知れめえ!」

「あんまり増長するなってよ! 俺れゃ歩哨線の通過なんか知らねえぞ。」

「ふふふ。……知らなきゃ、知らなくッてもいゝさ。その代り俺れの方もバラシてやるから、――ネタはいくらでも豊富に掴んでんだぞ。」

これはおどかしだった。

集まった五人は、出発前の酒杯をとった。五人に較べると、山崎は、まだ、どこともなく日本人くさい感じが残っていた。さかずきをすゝめてもプリッとしてのまなかった。その身肌につけている五挺の、全部弾薬をこめたピストルは、大褂児の上から、胸に二挺、両脇に二挺、右の腰のポケットに一挺と、一寸した服の凸凹によって見破られた。