Japanische Klassiker mit Furigana
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Lesen Sie 火星兵団 (かせいへいだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 307.889 Zeichen · 618 Bildschirme
黒い色のレンズのはまった大きな眼鏡をかけているので、人相のところは、はっきりしない。
その眼鏡の上には、太い眉毛がのぞいている。
鼻は、まるで作り物のように、すべっこくて、きちんと三角形をなして、とがっている
唇は、肉がうすくて、たいへん横に長い。
あごのあたりは、よく見えない。外套の襟を立てて、その中に頬から下を、ふかく埋めているのである。
胴中は、さっきも言ったように、たいへんふといのであるが、両方の腕は、外套の上からではあるが、たいへん細くて長い。だから胴中と腕とが、妙につりあわない。全く、千二少年の知らないおじさんだった。
千二は、この黒いものずくめの、かっこうの悪いおじさんを一目みた時に、すでにもう、たいへんいやな気持になった。遠慮なく言うと、蜘蛛の化物みたいな人間なんだから……
「誰です。おじさんは!」
「おじさん? おじさんて、何のことかね」
「おじさんというのは、あんたのことをさして言ったんですよ」
おじさんという言葉を知らないなんて、変な大人である。千二は、いよいようす気味が悪くなって、立上ろうとした。
が、立上ることは出来なかった。