Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 289.044 Zeichen · 575 Bildschirme
十二月七日
十二月九日
の絵はがき)〕
多賀ちゃんのお土産買いをかねて、明治大正昭和插画展をいそいで最終日に見にゆきました。いろいろ実に面白く思いました。插画しかかかない插画画家というものは何と低い限界で終始しているでしょう。そのわきに川端龍子の個展あり。この風景は面白うございますね、奥の深さ、そして前方の平らかなひろがりの調子。墨だけです。いつかの仙樵の描法を思いおこし龍子の才筆の或るくずれを感じます、御同感でしょう?
十二月九日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
十二月九日 第八十二信
五日づけのお手紙、きのういただきました。ありがとう。「朝の風」のこといろいろ。でも笑えてしまったところもあります。だって、「本旨に反する」とかいてあるのですもの。それはそうだけれど、でもやっぱりおのずと笑えて来る或る健全なユーモアがあります。
いろいろの点よくわかります。しかしね、ああいうものになった心理にはつながりが重く長いものがあって、夏の末ごろのあの買物ばなしの大きいつよい波がしずまらず、本当に私は病気になる位のところがあったから、その心持であれに執し、同時にリアリズムの衰弱もおこしたのです。