Japanische Klassiker mit Furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Lesen Sie 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 230.599 Zeichen · 458 Bildschirme
周ちゃん、てっちゃんのお父さんの若かりし日を思い出し、この十年の複雑であったことを考えます、ときょう手紙をよこしました。そんなにおっちゃんに見えたんでしょうか。しきりに感服していました。そして虹ヶ浜のとききれいな方がいて、背中のあいた海水着着ていてうしろにまわっては見たと大笑いしていたわ。その人はお嫁に行きました、てっちゃんがそう云ったら、しばらくして田舎のものは男のひとと女のひとといると、すぐ結婚でもなさるものと思うて、と云ったら、いや結婚していたんですが、と云い、周ちゃんのそのときの顔つきに私は好意をもちました。そういう点ではすれていないのね。こういう環境って在るでしょう、娘二人いて、そういう職業で下らない奴等がうるさくて、それに対抗してゆくためにお上品ではやって行かれなくてヤガル言葉もつかうという風な。そんなところがあるのよ、ね。男と遊ぶ遊ぶっていうけれど、遊ばなけりゃお金にならないし、(女優のこと)そういう表現もつかいます。随分ひどいことを見ききしてはいるのよ。やっぱりよくないことはよくないわ。或るくずれも感じます。しかし自分ではくずれた暮しでやって行きたいとは思わず、堅気な安定を求め、工賃だけでもいいから定収入がほしいと云っています、結婚の対手もなかなかないのね。