Japanische Klassiker mit Furigana
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いなかきょうし
田舎教師 他一編
田山 花袋
Lesen Sie 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) von 田山 花袋 (たやまかたい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.097 Zeichen · 312 Bildschirme
校庭には有志の寄付した標本用の樹木や草花がその名と寄付者の名とを記した札をつけられて疎らに植えられてある。石榴の花が火の燃えるように赤く咲いているのが誰の眼にもついた。木には黄楊、椎、檜、花には石竹、朝顔、遊蝶花、萩、女郎花などがあった。寺の林には蝉が鳴いた。
「湯屋で、一日遊ぶようなところができたって言うじゃありませんか、林さん、行ってみましたか」校門を出る時、校長はこう言った。
「そうですねえ、広告があっちこっちに張ってありましたねえ、何か浪花節があるって言うじゃありませんか」
大島さんも言った。
上町の鶴の湯にそういう催しがあるのを清三も聞いて知っていた。夏の間、二階を明けっ放して、一日湯にはいったり昼寝でもしたりして遊んで行かれるようにしてある。氷も菓子も麦酒も饂飩も売る。ちょっとした昼飯ぐらいは食わせる準備もできている。浪花節も昼一度夜一度あるという。この二三日梅雨があがって暑くなったので非常に客があると聞いた。主僧は昨日出かけて半日遊んで来て、
「どうせ、田舎のことだから、ろくなことはできはしないけれど、ちょっと遊びに行くにはいい。貞公、うまい金儲けを考えたもんだ」