Japanische Klassiker mit Furigana
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いなかきょうし
田舎教師 他一編
田山 花袋
Lesen Sie 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) von 田山 花袋 (たやまかたい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.097 Zeichen · 312 Bildschirme
金銭のとうとい田舎では新たに一軒の家屋を建てるためにもある個人の一生を激しい労働についやさねばならぬのである。かれはただただ功名に熱し学問に熱していた熊谷や行田の友人たちをこうしたハードライフを送る人々にくらべて考えてみた。続いて日ごとに新聞紙上にあらわれる豪い人々のライフをも描いてみた。豪い人にはそれはなりたい、りっぱな生活を送りたい。しかし平凡に生活している人もいくらもある。一家の幸福――弱い母の幸福を犠牲にしてまでも、功名におもむかなくってはならぬこともない。むしろ自分は平凡なる生活に甘んずる。こう考えながらかれは歩いた。
寒い日に体を泥の中につきさしてこごえ死んだ爺の掘切にも行ってみたことがある。そこには葦と萱とが新芽を出して、蛙が音を立てて水に飛び込んだ。森の中には荒れはてた社があったり、林の角からは富士がよく見えたり、田に蓮華草が敷いたようにみごとに咲いていたりした。それにこうして住んでみると、聞くともなしに村のいろいろな話が耳にはいる。家事を苦にして用水に身を投げた女の話、旅人にだまされて林の中に引っ張り込まれて強姦された村の子守りの話、三人組の強盗が抜刀で上村の豪農の家にはいって、主人と細君とをしばり上げて金を奪って行った話、繭の仲買いの男と酌婦と情死した話など、聞けば聞くほど平和だと思っ