Japanische Klassiker mit Furigana
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いなかきょうし
田舎教師 他一編
田山 花袋
Lesen Sie 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) von 田山 花袋 (たやまかたい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.097 Zeichen · 312 Bildschirme
などと生徒から言われたこともあった。丸顔の色の白い田舎にはめずらしいハイカラな子で、音楽が好きで、清三の教えた新体詩をオルガンに合わせてよく歌った。師範学校の寄宿舎からも、つねに自然の、運命の、熱情のと手紙をよこした。教え子の一人よりなつかしき先生へと書いて来たこともあった。時には、詩をくださいなどと言って来ることもあった。
「田原さん!」
清三は立ち上がった。
「どうしたんです?」
続いてたずねた。
「今日用事があって、家に参りましたから、ちょっとおうかがいしましたの」
言葉から様子からこうも変わるものかと思うほど大人びてハイカラになったのを清三は見た。
「先生、ご病気だって聞きましたから」
「誰に?」
「関先生に――」
「関さんにどこで会ったんです?」
「村の角でちょっと――」
「なアにたいしたことはないんですよ」と笑って、「例の胃腸です――あまり甘いものを食い過ぎるものだから」
ひで子は笑った。
先生と生徒とは日曜日の午後の明るい室に相対してしばし語った。寄宿舎の話などが出た。今年卒業するはずの行田の美穂子の話も出た。いぜんとして昔の親しみは残っているが、女には娘になったへだてがどことなく出ているし、男には生徒としてよりも娘という感じがいつものへだてのない会話をさまたげた。