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Japanische Klassiker mit Furigana

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いなかきょうし

田舎教師 他一編

田山 花袋

Lesen Sie 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) von 田山 花袋 (たやまかたい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.097 Zeichen · 312 Bildschirme

Aozora Bunko

弥勒ももうずいぶん古参だから、居心地は悪くはないけれど、いかにしても遠いからね、君」

こう言って転任運動を頼んだ。

夕餐には昨夜猫に取られた泥鰌の残りを清三が自分でさいてご馳走した。母親が寝ているので、父親が水を汲んだり米をたいたり漬け物を出したりした。

郁治は見かねてよほど帰ろうとしたが、あっちこっちを歩いて疲れているので、一夜泊めてもらって行くことにした。

「郁さんがせっかくおいでくだすったのに、あいにく私がこんなふうで、何もご馳走もできなくって、ほんとうに申しわけがない」

しげしげと母親は郁治の顔を見て、

「郁さんのように、家のも丈夫だといいのだけれど……どうも弱くってしかたがないんですよ。……それに郁さんなぞは。学校を卒業さえすれば、どんなにもりっぱになれるんだから、母さんももう安心なものだけれど……」

しみじみとした調子で言った。

美穂子の話が出たのは、二人が蚊帳の中にはいって寝てからであった。学校を出るまではお互いに結婚はしないが、親と親との口約束はもうすんだということを郁治は話した。

「それはおめでたい」

と清三がまじめに言うと、

「約束をきめておくなんて、君、つまらぬことだよ」