Japanische Klassiker mit Furigana
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いなかきょうし
田舎教師 他一編
田山 花袋
Lesen Sie 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) von 田山 花袋 (たやまかたい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.097 Zeichen · 312 Bildschirme
五十八
「どうもいかんから、近いところに転任したいと思っているよ……今度の学期にはもう来られないかもしれない。長い間、おなじみになったが、どうもしかたがない……」
「それまでには治るべいかな」
「どうもむずかしい――」
清三は嘆息をした。
小川屋にはもう娘はいなかった。この春、加須の荒物屋に嫁いて行った。おばあさんが茶を運んで来た。
すぐ目につけて、
「林さんなア、どうかしたかね」
「どうも病気が治らなくって困る」
「それア困るだね」
しみじみと同情したような言葉で言った。夕飯は粥にしてもらって、久しぶりでさいの煮つけを取って食った。庭には鶏頭が夕日に赤かった。かれは柱によりかかりながら野を過ぎて行く色ある夕べの雲を見た。
五十八
転任については、郁治も来て運動してくれた。町の高等も尋常も聞いてみたが、欠員がなかった。弥勒の校長からは、「不本意ではあるが、病気なればしかたがない、いいように取り計らうから安心したまえ」と言って来た。けれど他から見ては、もう教員ができるような体ではなかった。
ある日、荻生さんが、母親に、
「どうも今度の病気は用心しないといけないって医師が言いましたよ。