Japanische Klassiker mit Furigana
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いなかきょうし
田舎教師 他一編
田山 花袋
Lesen Sie 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) von 田山 花袋 (たやまかたい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.097 Zeichen · 312 Bildschirme
そのまま兄のそばにすわって、無邪気な口ぶりで二言三言話していたが、今度は姉の雪子が丈の高い姿をそこにあらわして、「兄さん、石川さんが」という。
やがて石川がはいって来た。
座に清三がいるのを見て、
「君のところに今寄って来たよ」
「そうか」
「こっちに来たッてマザアが言ったから」こう言って石川はすわって、「先生がうまくつとまりましたかね?」
清三は笑っている。
郁治は、「まだできるかできないか、やってみないんだとさ」
とそばから言う。
雪子もしげ子も石川の顔を見ると、挨拶してすぐ引っ込んで行ってしまった。郁治と清三と話している間は、話に気がおけないので、よく長くそばにすわっているが、他人が交るとすましてしまうのがつねである。それほど清三と郁治とは交情がよかった。それほど清三とこの家庭とは親しかった。郁治と清三との話しぶりも石川が来るとまるで変わった。
「いよいよ来月の十五日から一号を出そうと思うんだがね」
「もうすっかり決まったかえ」
「東京からも大家では麗水と天随とが書いてくれるはずだ……。それに地方からもだいぶ原稿が来るからだいじょうぶだろうと思うよ」
こう言って、地方の小雑誌やら東京の文学雑誌やらを五六種出したが、岡山地方で発行する菊版二十四頁の「小文学」