Japanische Klassiker mit Furigana
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いなかきょうし
田舎教師 他一編
田山 花袋
Lesen Sie 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) von 田山 花袋 (たやまかたい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.097 Zeichen · 312 Bildschirme
十二
と荻生君も賛成した。「ここからなら弥勒にも二里に近いし……土曜日に行田へ帰るにもあまり遠くないし……」
「それにいろいろ教えてももらえるしねえ、君。弥勒あたりのくだらんところに下宿するよりいくらいいかしれない」
「ほんとうですねえ、私も話相手ができていい」
荻生さんが来週の月曜日までに聞いておいてやるということに決まって、二人の友だちは分署の角で別れた。
十二
昨日の午後、月給が半月分渡った。清三の財布は銀貨や銅貨でガチャガチャしていた。古いとじの切れたよごれた財布! 今までこの財布にこんなに多く金のはいったことはなかった。それに、とにかく自分で働いて初めて取ったのだと思うと、なんとなく違った意味がある。母親が勝手に立とうとするのを呼びとめて、懐から財布を出して、かれはそこに紙幣と銀貨とを三円八十銭並べた。母親はさもさも喜ばしさにたえぬように息子の顔を見ていたが、「お前がこうして働いて取ってくれるようになったかと思うとほんとうにうれしい」としんから言った。息子は残りの半分はいま四五日たつとおりるはずであるということを語って、「どうも田舎はそれだから困るよ。