Japanische Klassiker mit Furigana
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だっせんむすこ
脱線息子
佐々木 邦
Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme
本当にお若いんですもの」
「ハッハヽヽヽ」
「しかし御病気に障ると困りますな」
「そこさ。又やるに相違ない。その度にお母さんが怒ってガミ/\言うと、病人が可哀そうだ。当分は成るべく操さんをつけて置きなさい。秀子でも芳子でも宜い」
と伯父さんは呉れ/″\も頼んで行った。
以来清次郎氏は独言が癖になった。考え込んでいると、頭の中のことがチョク/\口に出る。病気の加減と見えて、日によって程度が異る。一向その気のないこともあるが、成績の悪い折からは、
「お貞や、一寸来ておくれ。婆、グズ/\しているな」
といった風に、意識と無意識を続けさまに発表する。
「イヨ/\直る。有難い。お蔭さまだよ。此奴、腹の中ではサゾ/\恩に着せているだろうな」
とつい自分の腹の中まで言って、ケロリとしている。
しかし肥立ちは予定通りに捗った。その次に渋谷の兄さんが訪れた時は床の上に起き直って、
「兄さん、この通りだ」
とニコ/\していた。
「兄さん、あれから私サン/″\でございますのよ。もう悉皆婆にされてしまいました」
と貞子夫人が早速訴えた。
「俺がそんなことを言うものか」
と清次郎氏は否定したにも拘らず、間もなく、