Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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はんにゃしんぎょうこうぎ

般若心経講義

高神 覚昇

Lesen Sie 般若心経講義 (はんにゃしんぎょうこうぎ) von 高神 覚昇 (たかがみかくしょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.121 Zeichen · 213 Bildschirme

Aozora Bunko

その瓢水翁が、ある年の暮れ、風邪をひいてひき籠っていたことがありました。折りふし一人の雲水、彼の高風を慕って、一日その茅屋を訪れたのですが、あいにく、薬をとりに行くところだったので、「しばらく待っていてくだされ」といい残しつつ、待たせておいて、自分は一走り薬屋へ用たしに行きました。後に残された件の雲水、

「瓢水は生命の惜しくない人間だと聞いていたが、案外な男だった」

といい捨てて、そのまま立ち去ってしまったのです。帰ってこの話を近所のものから聞いた瓢水、

「まだそんなに遠くは行くまい、どうかこれを渡してくだされ」

といいつつ、一枚の短冊に、さらさらと書き認めたのは、

浜までは海女も簑きる時雨かな

という一句だったのです。

これを受け取った件の雲水、非常にわが身の浅慮を後悔し、再び瓢水翁を訪れて一晩じゅう語り明かしたということです。まことに「浜までは海女も簑きる時雨かな」です。私はこの一句を口ずさむごとに、そこにいい知れぬ深い宗教味を感じるのです。俳句の道からいえば、古今の名吟とまではゆかないでしょうが、宗教的立場から見れば、きわめて宗教味ゆたかな含蓄のある名吟です。