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Japanische Klassiker mit Furigana

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はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lesen Sie 花と龍 (はなとりゅう) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 410.131 Zeichen · 824 Bildschirme

Aozora Bunko

食事になると、自然に、まっさきに、前日の金比羅神社での喧嘩話が出た。

お京は黙っていたが、おしゃべりで有名な染奴が、話に尾鰭をつけて、身ぶり手まね入りで、報告した。

「悪い奴と、出入が出来たなあ」

新之助は、心配顔である。

「ほんまに」君香も、眉をよせて、「金さんて、損な性質だすな。そないなうるさい掛けあい場やったら、黙って、避けて通りはったらええやろに。触らぬ神に祟りなし――やないか。そやけど、金さんは、それが出来はらん人や。祟りが来る、とわかりきったるのに、黙って居られん人や」

話していると、仕込みの娘が、

「玉井はんが、来やはりました」

と、告げに来た。

「ちょっと、あたし、お師匠さんとこ、行って参りますわ」

お京は、あわてて、立った。君香が、びっくりしたように、

「お師匠はんとこ、どないしやはったん?」

「春の温習会のお稽古、もうすこし、見て貰っておこうと思いますので……」

「阿呆らし。そないなこと、朝早よから騒ぐこた、あらへん。今、うちの旦那はんの兄貴分のひとが、来やはる。お京はん、まだ、逢うたことあらへんのやろ? 玉井金五郎はん、いっぺん、逢うといて」