Japanische Klassiker mit Furigana
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くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
Lesen Sie 苦心の学友 (くしんのがくゆう) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.732 Zeichen · 332 Bildschirme
橋本先生もそこを考えたのだろう。お母さんを呼び出して、もう一度堪忍することにした。
「とにかく、退校届を持たせておよこしください」
といわれた時、お母さんは、
「それではやっぱりいけないのでございましょうか?」
と泣きそうになった。
「いや、このつぎにことをおこした場合、手数をはぶくためです」
「先生、そうおっしゃらずにどうぞこのたびだけは……」
「わかっています。ご安心なすって退校届をお持たせください。もうこの上まちがいのないように私が計らってあげます」と先生は考えがあった。
級のもてあましものも退校届をにぎられてしまってはもうらんぼうが働けない。もっとも自分でもすっかり後悔している。堀口生はなお尾沢生や横田生にもあやまった。
「おれはお前たちに一番わるいことをしている。しかし今日からは堀口改心だ。堀口英太郎じゃない。見てくれ。このとおりだ」
といって、制服のボタンをはずしてカラーを見せた。それに堀口改心と書いてあった。尾沢生も横田生も元来わるい奴でない。堀口生がおだてなければごくおとなしくしている。級に平和な日がつづいた。
「堀口さん、お前はほんとうにえらくなったね」