Japanische Klassiker mit Furigana
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くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
Lesen Sie 苦心の学友 (くしんのがくゆう) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.732 Zeichen · 332 Bildschirme
学監室の会議
二人は犬ころのように芝生の上を転がって歩く。どっちも成績がよかったから、嬉しくて仕方がない。
学監室の会議
休暇になっても、安斉先生は相変わらずご精励だ。朝から学監室に詰めている。先生の咳ばらいがきこえるきこえないでは若様がたの心得がちがう。学監室にこもって経書を読んでいるのならさしつかえないが、時々出てきて、若様がたのお部屋を見まわる。散らかしておくことが大嫌いの先生だ。
「照常様、おテーブルがだいぶ曲がっておりますぞ」
といって、すぐに手をかける。
「僕やります」
と照常様は仕方がない。さっき照彦様と正三君を一たばにして相撲をとった跡だ。
「めずらしいご本がございますな」
と安斉先生は目ざとい。
「はあ」
「参考書でございますか?」
「いや、小説です」
「お求めになりましたか?」
「いや、松平君から借りてまいりました」
と照常様はたいていの事を松平君にかずける。
「照正様」
と今度は照正様のお部屋へはいる。
「はあ。どうぞ」
と照正様は一番のご年長だけに礼儀を守って、すぐに椅子をすすめる。
「油絵のお稽古でございますか?」
「はあ」
「ご勉強だけに大層ご上達でございますな」