Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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くしんのがくゆう

苦心の学友

佐々木 邦

Lesen Sie 苦心の学友 (くしんのがくゆう) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.732 Zeichen · 332 Bildschirme

Aozora Bunko

「なんですもないもんだ」

「なんです? 僕は教員室へつれてゆかれるわけがない」

「わしは知っているんだ。文句をいわないできなさい」

と大力無双の関さんは尾沢生を抱えていってしまった。

尾沢生はつぎの時間中教員室でお目玉を頂戴した。ちょうどよくかまたはちょうどわるく、級担任の橋本先生が手すきだったから、今度のことよりもふだんのことで油を取られた。先生は堀口生の改悛をひきあいに出して、大いに学ぶところがあるように、コンコンさとした後、

「これからは気をつけなければいけない。今度こういうことがあると罰ですよ」

「…………」

「わかったら、もうよろしい」

と頷いた。尾沢生は不服そうに小首をかしげて、

「先生」と呼んだ。

「なんですか?」

「この学校は不公平です」

「なぜ?」

「僕は石炭なんか取りません。取ったのは花岡君です」

「花岡は取りはしない」

「取りにきたんです。それですから、物置きへはいっていたんです」

「しかし平常がある、平常が。きみはいつも取りにくるってじゃないか?」

「うそです」

「関が一々帳面につけている」

「しかし捉まったことは一ぺんもありません」

「みたまえ。白状している」