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Japanische Klassiker mit Furigana

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おつきさまのうた

豊島与志雄童話集

豊島 与志雄

Lesen Sie 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.569 Zeichen · 336 Bildschirme

Aozora Bunko

わしはもとからの悪い天狗ではありません。この姿の通り大天狗で、大勢のからす天狗を家来に持って、立派な行いをしていました。ところがわしは、生まれつき鼻がよく利いて、二里四方くらいは何でもかぎわけられるのです。ある時、山の奥から村近くへ出て来ると、人間のこしらえてるごちそうの匂いがして、それを食いたくてたまらなくなったのです。そして一度盗み食いをしてみると、うまいのうまいくないのって、もう木の実を食ったり霞を吸ったりしているのが馬鹿らしくて、ごちそう泥坊になってしまったのです。ところが今あなたに縛られてみると、初めて夢からさめたような心地になって、自分の悪いことがしみじみわかりました。これからはつまらない欲なんか起こさないで、山の奥に戻っていって、大天狗に恥じない立派な行いをします。どうぞお慈悲に許して下さい。許してさえ下されば、何でもお望み通りにします。一生行いをつつしみます。ほんとに許して下さい。私を村人達の前につき出してもあなたには何のもうけにもならないでしょう。そのかわり私を許して下されば、何でも望み通りのものを差し上げます」

天狗が泣きながらそう言うのを聞いて、爺さんはなるほどと考え込みました。