Japanische Klassiker mit Furigana
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めいしんとしゅうきょう
迷信と宗教
井上 円了
Lesen Sie 迷信と宗教 (めいしんとしゅうきょう) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 151.147 Zeichen · 298 Bildschirme
けれども、飯にこもって彼らの体内に収められたる犬の妄執は、ついにその人々に乗り移って、彼らはついに人間ながらの犬と化し去った、などと伝説に伝わっている。
伊予の犬神の由来については、いまだ伝説にも口碑にもこれを聞かぬが、その発作する動機の多くは耳目の欲にひかさるるので、他人の衣服もしくは食物に一念動けば、たちまちその一念、われとも知らず先方に通ずるのである。これは南予のさる家の出来事であるが、ある日一人の来客があった。折から家内一同なんの祝いか、重箱に詰められた赤飯を茶碗に移しつつ、しきりに舌鼓を打ってる最中、不意の客来にみなみな慌てて食具を背後に隠した。座に招ぜられた客は、チラとこの体を見たが、さあらぬ体でよもやまの話をし始めたが、どうも重箱に気がかかると見えて、物言ううちにも、しきりに主人の背後へ卑しい視線を送るのであった。それを知るや知らずや、主人は別段重箱を取り出す気色もなく、ただお茶などくんで待遇していた。すると客はにわかに腹を抱えて「ア痛たたたた」と苦しみ出した。サァ大変というので、家内の者みな寄ってきて介抱したが、発熱さえして油断ならぬ重態、ウンウンうなって虚空をつかむという騒ぎ。