Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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めいしんとしゅうきょう

迷信と宗教

井上 円了

Lesen Sie 迷信と宗教 (めいしんとしゅうきょう) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 151.147 Zeichen · 298 Bildschirme

Aozora Bunko

ソレ、医者というので、小僧が尻まくりして飛んで行く。迎えられた医者は、しばらく脈を見たり胸をたたいたり、形のごとく診察したが、小首打ち傾けて不審の体、「あまりといえばとっさの病気、全体何病でおざりまする?」と主人が医者の顔をのぞきこんだ。「さっぱりわかりませぬ。愚老もこれまで種々の病気を診ましたが、このような病気は、ついぞ診たこともおざらぬ」と、じっと病人をみつめながらしばらく考えていたが、ハタと膝を打って「どうも様子のおかしきところ……もしや、これが世にいう犬神ではおざるまいか」という言葉も終わらぬうち、病人はにわかに顔色を変え、慌てて拇指の爪を隠した。早くもそれに目をつけた娘の一人はいちはやく「アレ爪を……拇指……」と大声をあげたので、みなみな気味悪げに顔と顔とを見合わせた。主人はすかさず枕頭ににじり寄り、「さては、お前は犬神だったのじゃな。ゼ、全体どこの犬神じゃ、どこに住んでけつかるのじゃ。サ、それからぬかせ……」と、ことのほかの立腹。「それから目的はなんじゃ、おおかた台所でも荒しに来たのじゃろう」と畳みかけて問い詰める。(以下これを略す)