Japanische Klassiker mit Furigana
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めいしんとしゅうきょう
迷信と宗教
井上 円了
Lesen Sie 迷信と宗教 (めいしんとしゅうきょう) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 151.147 Zeichen · 298 Bildschirme
な」といばっていた。
右はただ天狗憑きの一話に過ぎぬ。いったい、天狗が実在しているという想像がドウして起こったかというについては、余が先年の著述にかかる『天狗論』のうちに書いてある。この怪物は、西洋はもちろん、インドにもシナにもない、日本固有の妖怪にして、物理にも心理にも関係している。
左に、『天狗論』の一節を再録しておく。
天狗は複雑なる妖怪現象にして、外界の事情と内界の事情と複合して成りたるものなれば、まず物理的説明によりて外界の事情を述ぶべし。第一に、外界の境遇いかんを考えざるべからず。世に天狗の住する所は深山に限るとするが、深山は風雨晴雨の状態大いに平地と異なり、奇異の現象を見るものなり。水の音や風の響きすらも、人をして恐怖の念を起こさしむることあり。雲の影、人の跡を見ても奇怪に感ずることあり。これに加うるに、動物、植物も平地とその類を異にし、奇鳥、異獣を見ることあり。かくのごとき事情は、大いに妖怪思想を起こさしむる誘因となる。第二に、外界の対象を考うるに、鳥獣および人その主因となるがごとし。山中にて、天狗の羽翼、長嘴を有して飛行せるを見たりというは、鷲、鷹のごときものを見しならん。