Japanische Klassiker mit Furigana
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めいしんとしゅうきょう
迷信と宗教
井上 円了
Lesen Sie 迷信と宗教 (めいしんとしゅうきょう) von 井上 円了 (いのうええんりょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 151.147 Zeichen · 298 Bildschirme
という声に目を覚まして見ると、六畳の座敷の廊下に、後ろ手に縛された十七、八の女が、島田に結った髪を振り乱してもだえているので、一時はぎょっとしたが、元来気丈夫なトメが蚊帳を抜け出して行って見ると、そこには影も形もない。その夜は気の迷いぐらいに眠ってしまった。ところがその翌晩もまたその翌晩も、十二時といえば「覚えてろ」の声を合図に姿を現し、ついには娘や女中の目にも止まるようになったので、十日あまりで匆々越してしまった。その後はだれも住むものなく、固く戸は閉ざされたまま、近所近辺から「気味悪き家よ」と噂の中心となっている。
今一つ、『名古屋毎日新聞』の報道を転載しておく。
名古屋西区俵町一丁目、俵小学校の前に広々とした邸宅がある。豪壮な石門をくぐると表は泉栽で、昼なお暗いばかりに樹木が鬱蒼と生い繁り、ただ見てさえなんとなくものすごい陰惨な気が漂って、見るからよほど年数の経っているような一構えである。これは西区塩町山田某という人の持ち家であるが、この屋敷に十数年以前から、だれいうとなく妖怪変化が出没するとの噂が伝えられた。はじめその噂の立ったころは、騎兵連隊長の某少佐がここに住んでいたが、少佐は養鶏が好きで、屋敷にはいつも多数の鶏を飼っていたが、それがちょっと油断している間に、一羽二羽とだんだん減ってゆく。