Japanische Klassiker mit Furigana
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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
Lesen Sie 鉄塔の怪人/海底の魔術師 (てっとうのかいじん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 160.770 Zeichen · 322 Bildschirme
二ひき、三びき、四ひき、五ひき、あとから、あとからと、はいだして、今まで賢二君の読んでいた本の上を、ゾロゾロと歩いているのです。しかも、そのたくさんのカブトムシの背中には、みんな、がい骨の顔のようなもようがあるのです。
賢二君は、もうたまらなくなって、勉強部屋から、にげだしました。そして、茶の間の方へ走っていきますと、むこうから壮一にいさんがやってきました。
「なんだい、まっさおな顔をして。どうかしたのかい。」
「カブトムシ、がい骨のもようのあるカブトムシが、ぼくの机の上に……。」
賢二君は、にいさんにすがりつくようにして、べそをかきながら、いうのでした。
「ふーん、がい骨のもようだって? よし、にいさんが見てやる。いっしょにおいで。」
中学二年の壮一君は、さすが、にいさんらしく、しっかりしていました。
ところが、ふたりが勉強部屋にひきかえして、賢二君の机の上を見ますと、ふしぎなことに、さっきまで、あんなにゾロゾロはっていた、たくさんのカブトムシが、どこにも見えないのです。机の下や、ひきだしの中まで、しらべてみましたが、一ぴきも見つかりません。ゆうれいのように、消えうせてしまったのです。