Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 157.440 Zeichen · 313 Bildschirme

Aozora Bunko

半兵衛を殺して庭へ磔刑にし、血の汚れを井戸端で洗って、ザッと着換えをし、門口で半兵衛と掛合いの声色を遣って、ケロリとして一刻以上も油を売っていたのだよ」

「恐ろしい女ですね。でも、あの大の男の半兵衛を磔刑にしたのは、女の力じゃありませんね」

「本所からそっと脱け出して来た、小僧の定吉が手伝ったのさ」

「何んだって、あんな手数なことをしたのでしょう」

「力の弱い女の仕事でないと思わせるためだよ。五尺四、五寸もある大男を、五寸でも一尺でも宙につるのは、女に出来ることではない」

「定吉に手伝わせてもむずかしくはありませんか」

「上の枝からつッたのさ。二人でやれば楽に出来る」

平次の説明は微に入ります。

「それだけわかっていて、どうして親分はお栄を挙げなかったんです」

「確かな証拠は一つもないよ。あの女は恐ろしく悪賢こい、見当はついているが、一度も尻尾をつかませない」

「樽拾いの小僧を殺したのは宇八として、定五郎を殺したのはだれです」

「宇八だよ」

「ヘエ?」

「宇八はお栄に夢中だったのさ、お栄のいうことは何んでも聴いた。乞食橋の荒物屋で待ちぼうけを食ったり、樽拾いの小僧を使って、匕首を買ったり、その樽拾いの小僧の口を塞ぐために殺したり、その上にお栄に頼まれて、定五郎まで殺す気になったのだ」