Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 157.440 Zeichen · 313 Bildschirme

Aozora Bunko

「ヘエ」

「ここに何にか大事なものがあるに違いない。朝までがん張って、そいつを捜し出してやろう」

平次は腰を据えました。家の中は二度も三度も念入りに調べたはずですから、残るところはもう、いくらもないわけです。

「でも、親分、姐さんのことが気になりますね」

八五郎はまだお静のことにこだわっております。ここで一と晩むだに過すうちに、お静の身に万一の間違いがあってはと思ったのでしょう。

「お静を隠したのはいやがらせだ。一と晩ぐらいは放って置いても、たいした心配はあるまい。それより相手は必死となってこの家を明けさせようとしているじゃないか」

「そういえばそんなものですが」

そう話がきまると、平次は寸刻もむだにはしませんでした。まず第一に眼をつけたのは、最初からお栄がこだわっていた古だんす、この中にどうかしたら、斑組に取っては致命的な大事の品か、御用金一万二千両の行方を暗示するものが隠されているのかもわかりません。

「八、たんすの抽出しは皆んな抜いたが、――引っくり返してみるが、手を貸せ」

「ヘエ」

二人がこの作業に取りかかった時でした。

「御用ッ」

「待てッ」

路地のヤミにしったの声が突っ走って、それとともに人の駆け出す音、ドタリ、バタリと格闘の響き。