Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 157.440 Zeichen · 313 Bildschirme

Aozora Bunko

匕首の行方

匕首の行方

「親分、到頭出ましたぜ」

相変らず、脈絡のない事を言いながら、飛び込んで来る八五郎でした。

近江屋半兵衛殺しがあった翌る日の夕景、平次は金沢町の現場で一日調べ抜いて、ツイ眼と鼻の間の、自分の家へ来て一と休みするともうこれです。

「何が出たんだ、明神様の裏から、また狸の子でも出たというのか」

「そんな間抜けなものじゃありませんよ。今日の昼の引潮時に、昌平橋の下から匕首が一本出たんで」

「なに、匕首?」

「こいつは狸の子より面白いでしょう。脂の浮いたドキドキするのが、投り込む時見当でも外れたか、うまい具合に岸の石垣の根に突っ立っていたんですって」

「それから何うした」

「近所の子供達が見つけて、石垣から降りて取って来たまではよかったが――」

「その匕首を何処へやった」

「話はこれからですよ。それを見ていたのは通りすがりの樽拾いの小僧で、いきなり子供達のところへ来て餓鬼大将に渡りをつけた――」

「まわりッくどいな、手っ取り早くらちをあけてくれ。事と次第じゃ、匕首を追っ駆けなきゃなるまい」

平次はもどかしそうでした。話の発展の様子では、直ぐにも飛び出しそうな気組です。