Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 157.440 Zeichen · 313 Bildschirme

Aozora Bunko

「驚きましたね――五郎八は何んだって、親分を五重の塔へ呼び出したんでしょう。あっしには、その思惑がわからねえが――」

「おれにあの御用金の入った箱を見せたかったのさ、――おれに手を引けなんていったのは、掛引だ」

「ヘエ」

八五郎は事ごとに驚かされるばかり、湯島の吉や金太、巳之吉の輩は、口を開いて聴いております。

「ところで何時までもこうしているわけに行くめえ。巳之吉は町役人を呼んで来てくれ、金太と若松は一応死骸の始末を手伝うのだ。何時までも放って置いちゃ仏様に悪かろう」

平次は話を一応打切って、兎も角にも死骸の始末やら後の手続きやらを運ばせます。

「不思議じゃありませんか、ね、親分。何んだって五郎八の奴が、五重の塔へ親分を呼び出したんでしょう」

その晩、相生町の五郎八の家を土地の町役人や下っ引に任せて、明神下の自分の家へ引揚げた平次に、八五郎は執拗につきまとって来て、こんなことを聞くのでした。

お静は家主の家から引取られて来て、濡れネズミになって帰って来た夫の平次と、子分の八五郎のために、乾いた単衣を出して着換えさせると、臍まで濡れた湿気除けのまじないに、一本つけてやって、お勝手で何やら酒の肴をこしらえております。