Japanische Klassiker mit Furigana
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おうごんひょう
黄金豹/妖人ゴング
江戸川 乱歩
Lesen Sie 黄金豹/妖人ゴング (おうごんひょう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 153.404 Zeichen · 307 Bildschirme
黄金豹
まぼろしの豹
まぼろしの豹
東京都内に、『まぼろしの豹』があらわれるという、うわさがひろがっていました。
ある月の美しい晩、ひとりの中学生が、お友だちのうちからの帰り道に、大きな西洋館の前にさしかかりました。
さびしい町ですから、まだ九時ごろなのに、まったく人通りがありません。空には、満月にちかい月が、こうこうとかがやいています。ひくいコンクリートの塀をへだてて、西洋館の屋根が、月の光をうけて、まっ白に光っているのが見えます。
その屋根の上を、一ぴきの大きなネコが、のそのそと歩いていました。
「オヤッ、なんて、でっかいネコだろう。」
中学生はびっくりして、立ちどまりました。
そいつは屋根の上を、だんだん、こちらへ歩いてきます。ふつうのネコの十倍もあるほど大きいのです。そしてふしぎなことには、全身が金でできているように、ピカピカ光っているのです。その金色のからだに、黒い斑紋が、いっぱいならんでいます。
「アッ、ネコじゃない。豹だッ!」
中学生は、からだがしびれたようになって、逃げだすこともできなくなってしまいました。
それにしても、なんという美しさでしょう。金色の豹は月の光をうけて、キラキラと、後光がさしているようです。