Japanische Klassiker mit Furigana
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おうごんひょう
黄金豹/妖人ゴング
江戸川 乱歩
Lesen Sie 黄金豹/妖人ゴング (おうごんひょう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 153.404 Zeichen · 307 Bildschirme
列車が急停車をしたのです。
列車がとまると、乗客たちは、窓のところに集まって、かさなりあって、そとをのぞきました。黄金豹が、列車の屋根に登ったことは、口から口につたえられ、みんな知っていたのです。
窓のそとは、見わたすかぎり、広いたんぼでした。空は、うすい雲にとざされていましたけれど、上のほうに月があるので、そのへんいったいが、ボーッと、うす白く見わけられます。
「みなさん。いまドアを開きますが、危険ですから、車からおりないようにねがいます。」
車内にとりつけてあるラウド=スピーカーが、わめきました。
おとなしい人たちや、老人や女は、それをまもって、小さくなっていましたが、こわいもの見たさの、若い男たちは、ドアの開くのを待ちかねて、列車からとびおりました。そして、レールのしいてある土手の上を、あちこちと、さわぎまわるのです。
列車の中にのこっていた警官と、車掌とが、土手におりて、みんな車の中に帰るように注意しましたが、なかなか、いうことをきくものではありません。車からとび出してくる人のかずは、だんだん、ふえるばかりです。
警官は列車の屋根を見あげて、そこに登っている、もうひとりの警官に、呼びかけます。