Japanische Klassiker mit Furigana
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あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
Lesen Sie あさひの鎧 (あさひのよろい) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.520 Zeichen · 475 Bildschirme
相手に抜き身の太刀を差しつけ、ジリジリと逼って行きながらも、頼春は言葉を上ずらせた。
「おお汝が鬼火の姥か、不思議な力を持っていると、噂に立っている鬼火の姥か! ……さればこそ俺の心持ちを、そうあからさまに見抜いたのであろう! ……姥よ、おおおお姥よ姥よ! ……助けてくれ! 教えてくれ! ……どうしたらいいか、俺はどうしたら! ……黙れ!」
と頼春は覚醒めたように叫んだ。
「遁がさぬ! 殺す! 生かしてはおかぬ! ……己の心を見抜いた汝、生かしておいては後日の祟り! 六波羅殿へでも内通されては! ……死ね!」
と飛び込み斬りつけた。
また大蛾が空へ舞うと見えた。
翩翻と姥が身をかわしたのである。
とたんに活然と音がして、御幣が地上へ落ちて来た。
白一条!
四尺の戒刀!
御幣に仕込れている戒刀が、今や抜かれて姥の頭上に、高く斜めに振りかぶられている。
「小冠者! すされ! フ、フ、フ! ……わしを斬るとな! 笑止千万! ……親切を仇で返す奴! ……その儀ならばよ――し、引導渡すぞ――ッ」
ユサユサユサユサと寄って来た。
が、その前へ小次郎が、この時走って来て身を挺した。