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Japanische Klassiker mit Furigana

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さぶ

さぶ

山本 周五郎

Lesen Sie さぶ von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 210.521 Zeichen · 415 Bildschirme

Aozora Bunko

になってしまった。やつらは現に暴れだしているんだ、これ以上なにを待つことがあるのか、と栄二は思った。

「仕事なんて云えるようなものじゃないが」とさぶは話していた、「――おら正月から、ぼつぼつ頼まれ仕事をやり始めてるんだ、貸長屋のからかみとか、障子張りとかね、それについこのあいだ、筆屋の平蔵さん――知ってるだろう、おすえちゃんのおやじさんだが、その人の紹介で、下谷おかち町の経師屋からも仕事をもらうことになった、主人は茂三郎といってね」

「そりゃあよかった」と栄二はうわのそらで云った、「そりゃあきっとうまくいくよ」

「それでその、経師屋の主人と話したんだが、栄ちゃんが芳古堂にいたって云うと、それならいい仕事があるから、ぜひやってもらいたいって云うんだ」

「おれはまだここから出られないんだ、諄いぞさぶ」

「そうかもしれねえが」と云ってさぶは空いているほうの手で額を撫でた、「青木さんや岡安さんもそう云っていることだし、仕事の手順もついたことだし、ここの義理は義理として、いちおう出る気になっちゃあくれめえか」

栄二は返辞をしなかった。

「栄ちゃんは忘れてるかもしれねえが」